社内振替価格の危険な部分


管理会計が進むと営業と製造の間で、「社内振替価格」を設ける場合が多い。営業が製造から仕入れた形にして販売価格との差を利益として管理する方法である。あくまでも管理会計上で、財務会計上へのリンクはむずかしい。

目的とするところは、売上重視→採算重視で、営業に採算を意識させる必要からである。営業は安易に値引きをせずに利益を確保する。という訳で。
売上げだけの管理にとどまらず、利益管理を重視するのはプラスも多い。

逆にマイナスになる場合もある。

「社内振替価格」「振替価格」「移転価格」「社内価格」それぞれ言い方はあるが、それは「原価」ではない。
固定費部分を振替価格に加算している。



運用上危険なパターンは


営業が、その「原価」でない振替金額を重くとらえて、その振替価格以上の受注は赤字であるので受注しない。という行動に営業がでた場合は非常に危険である。

製造部門の稼働率がフル操業であるならいざしらず、暇なときでも、振替価格重視で受注を断っていたら、固定費を吸収するどころか、利益のチャンスを見過ごしてしまうことになる。そういう時期は他社が気がつかないうちに値段を下げ仕事を確保している場合が多々ある。

原価の考え方や価格の考え方は重要である。

さらに管理会計の末期症状になると
営業が売上げを伸ばしたいがために
社内の振替価格が高いということから、競合の他社製品を仕入れて販売する
なんてことがまかり通ってくる。
こんな事態がでてきたら危険シグナルである

営業だけにとどまらず、操業度が空いているにもかかわらず、表面上の採算をよくするために社内でやらずに外注にだす。
こんな話は、笑い話で終わりたいものである。

内部振替制度(社内振替制度)

社内振替価格
 
 

業績評価の理論と実務―専門領域の障壁を超えて
アンディ・ニーリー 清水 孝
4492555056

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